病原体に負けない!! 〜免疫について知ろう〜

こんにちは

一人暮らし看護師です。

最近寒い日が続いていますね。

今年もインフルエンザが流行ると言われています。

怖い病原体はインフルエンザだけではありません。

病原体に負けない身体づくりのために学習していきましょう!!

 

今日は自然免疫と獲得免疫について書いていきたいと思います。

目次

①免疫とは

②自然免疫とは

③獲得免疫とは

④免疫の訓練所は腸

⑤終わりに

 

●①免疫とは●

一言で言うと細菌やウイルスから体を守るシステムのことを指します。

人が感染症に罹らない、発症しないのはこの免疫のおかげです。

免疫とは、ウイルスや細菌などの病原体が体内に侵入してきた時に、病原体と戦って体を守ったり、身体の中の老廃物や死んだ細胞やがん細胞を処分する働きがあります。また傷ついた組織を修復する働きもあります。

この免疫には「自然免疫」と「獲得免疫」があります。以下で紹介していきます。

 

●②自然免疫とは●

人間に元々備わっている免疫システムで、免疫細胞が自分の細胞かその他の細胞(主に病原体)かを見分けて、その他の細胞と判断したものを攻撃することで病原菌を排除する。

例)白血球(好中球、好酸球、好塩基球など)、マクロファージ、樹状細胞、NK細胞など

上記のような免疫系の細胞は細菌を食べる(貪食)することでやっつけてくれます。

それぞれの具体的な働きを見ていきましょう。

好中球:貪食作用と酵素によって消化し殺菌します。

好酸球:呼吸器系、腸管などに存在している。寄生虫に作用する。また貪食作用で細菌をやっつける働きもある。

好塩基球:好中球、好酸球の移動を助ける。寄生虫に作用する。初期のがん細胞の感知、破壊する働きがある。また、ヒスタミンという物質を放出する働きもあり、アレルギー反応にも関与することがわかっています。

マクロファージ:主に貪食作用で最近などをやっつける。もう一つの役割として抗原提示を行います。抗原の情報をT細胞(指令係)へ伝えることで抗体を作れるようにする。

樹状細胞:主に抗原提示を行う細胞です。抗原提示とは異物と判断されたものの一部(抗原)の情報を他の細胞に伝える働きのことです。

NK細胞:ナチュラルキラー細胞と呼びます。体内をパトロールしており、がん細胞や、感染した細胞を除去する働きを持っています。

自然免疫の役割は主に貪食作用(自身以外の細胞を食べる働き)と抗原提示(自分以外の細胞の一部の情報を他の細胞に伝える働き)を行うことです。獲得免疫に比べて初期対応が早いことと攻撃対象が多いことが特徴です。

 

●③獲得免疫とは●

一度かかった感染症に罹りにくくなるのはこの獲得免疫のおかげと言われています。

獲得免疫では、過去に侵入してきた病原体の情報を記憶し、再び記憶された病原体に侵入された時にいち早く対応できるようにしてくれています。

自然免疫とは違い後天的に(生まれもってのものではない)獲得していくシステムである。

病原体に触れることで身についていきます。

一番初めに触れる菌は産道に潜んでいる細菌であると言われています。

獲得免疫に働く細胞

例)B細胞、形質細胞、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、メモリーB細胞など

B細胞:提示された抗原に対する抗体を作り、侵入してきた抗原をやっつけます。

形質細胞:B細胞が成熟したもの。抗体をたくさん作り抗原を攻撃します。

ヘルパーT細胞:胸腺にあるリンパ節に多く控えています。免疫系の指令役として働きます。感染した細胞をいち早く発見し指令を出します。指令を出す対象はキラーT細胞やB細胞などです。

キラーT細胞:ヘルパーT細胞からの指令により感染した細胞をやっつけます。

モリーB細胞:一度入ってきた抗原の情報を記憶します。

獲得免疫は記憶して早期に対応することと、提示された抗原に対して得意的に(標的を決めて確実にやっつける)働くという特徴があります。

この獲得免疫を利用して抗体を作らせるためにワクチンが活用されています。

 

●④免疫の訓練所は腸●

腸には免疫細胞の6〜7割が集まっています。

小腸の腸壁にあるパイエル板という組織があり、その中で樹状細胞やT細胞、B細胞などが集まり、免疫系の細胞として働けるように訓練をしています。

この訓練環境を整えることで免疫力アップにつながると言われており、近年では腸活に注目が集まっています。

腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やすことが大切です。直接善玉菌を入れるサプリや発酵食品、食物繊維などが効果的と言われています。

 

●⑤終わりに●

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

私も投稿する記事を書きながら改めて勉強になりました。

コロナで免疫ケアに注目する方も増えているのではないかと思います。

感染予防には⑴病原菌を通さない(粘膜強化)⑵病原体に負けない(免疫強化)ことが大切になります。

今回は⑵の病原体に負けないという部分にフォーカスしてお伝えしてきました。

またどこかで⑴病原菌を通さないの部分も投稿していきたいと思います。

調べ出すと奥が深い内容なので追加の情報があればまた書いていこうと思います!

一緒に健康に過ごしていきましょう。

 

参考

自然免疫応用技研株式会社公式サイト